9月6日秋田県の「大潟村干拓資料館」「男鹿真山伝承館」を視察しました。
「大潟村干拓資料館」では大潟村干拓事業の第一次入植者で観光ボランティアの方から説明を頂き、入植当初の苦労話等を色々お聞きしました。大潟村干拓事業は、琵琶湖につぐ日本第2位の広さを誇る八郎潟を20年におよぶ歳月と総事業費約852億円の巨費を投じ1977年3月に完成し1万7,203haの干拓地となりました。当初、大潟村は、6世帯わずか14人の人口でスタートし、その後、全国各地から入植者があり「日本農業のモデルとなるような生産および所得水準の高い農業経営を確立し、豊かで住みよい近代的な農村社会をつくる」ことを目標に取り組んで来られました。現在の人口は1,151世帯3,037人で大潟村の給与所得者の額面年収は4,088,286円で全国916位、秋田県内25市区町村中第2位です。
「男鹿真山伝承館」では世界遺産にも登録されているなまはげの伝統文化を体験する事が出来ました。「なまはげ」の語源は冬に怠けて炉端にかじりついていると手足に「ナモミ」という火型が出来るそうです。この「ナモミ」を剥ぎ、怠惰を戒める「ナモミを剥ぐ」という言葉が訛り「なまはげ」になりました。
男鹿真山地方では「なまはげ」は神々の化身とされ、大晦日の晩に怠け者はいないかと各戸を廻り災禍を祓い、豊作や豊漁をもたらすと信じられています。「悪い子はいないか」と大声を出して家に上がって来る「なまはげ」は子ども達にとっては大変な恐怖で教育的効果は絶大と思いますが、あまりの恐怖がトラウマにならないか少し心配になりました。