環境生活部の委員会審査がありました。私からは水道事業の広域連携など基盤強化について質問しました。水道事業は水道管など設備の老朽化や人口減少に伴う収入減など経営環境は大変厳しい状況です。その為基盤強化に努める事が喫緊の課題です。
二木
Q1、水道事業の基盤強化について伺う。
本会議では、我が会派の有近議員がこのことについて質問をされ、藤田部長からは「水道事業の広域連携を進めるため、今年度シミュレーションを実施し、今後とも、水道事業者等と連携して、事業の基盤強化に積極的に取り組む」との答弁があった。
私の地元の宇部市と山陽小野田市でも、平成27年に広域化に向けた検討委員会を設置して長い間協議を続けており、事業者間の調整は難しいものがあろうかと思うが、県内の水道事業者間では、これまで、どのような連携事例があるのか。
A1、生活衛生課櫻井課長
県内での連携事例としては、二木委員がお示しされた、宇部市と山陽小野田市の地域と、先日、有近議員が質問でお示しされた、柳井地域の2地域で広域連携に向けた検討が行われている。宇部市と山陽小野田市は、水道事業の事業統合を目指しており、まずは、令和4年4月から水質検査の共同化が開始されたところである。また、柳井地域においても、検討委員会を設置して、事業統合を目指しており、一部の市町で、水道メーター・薬品の共同購入や水道料金の窓口業務の包括外部委託等、事務の効率化が進められている。
両地域においては引き続き、検討委員会で連携に向けた協議が行われている。
二木
Q2、先ほどの所管事項報告でも少し説明があったが、今年度実施するシミュレーションは、具体的にはどのような内容か。また、シミュレーションの実施に当たっては、水道事業者である市町の意向も重要と考えるが、どのような調整をされたのか。
A2、生活衛生課櫻井課長
 本年度実施するシミュレーションの具体的な内容としては、広域化のパターンの設定については、山口県水道ビジョンの3圏域を広域化のパターンの基本とし、それに加え、事業者の意向を踏まえたその他のパターンも設定する。広域化の類型の設定については、経営統合としての事業統合や、複数事業の経営の一体化、浄水場等の施設の共同設置・共同利用、水道メーター等物品の共同発注やシステムの共通化等、事務の広域的処理がある。
こうした、広域化のパターンごとに、それぞれの類型について、今後40年に渡り、財政収支等の経営指標や施設の統廃合によるコスト比較などを推計し、現行体制を維持した場合と比較して効果を検証することとしている。
また、市町等の水道事業者とは、「水道基盤強化連絡協議会」はもとより、令和3年10月に「シミュレーション検討分科会」を設置し、実施に向けた協議を進め、更に個別に事業者ごとの意見交換も行うなど、調整を図りながら進めているところである。
二木
Q3、今年度末には、シミュレーションを取りまとめて公表されるとのことであるが、その後、県内の水道事業の広域連携に向けて、県としてはどのように取り組まれるのか。
A3、生活衛生課櫻井課長
お示しのとおり、シミュレーションは今年度末までに策定・公表し、これを契機に、協議会や分科会を通じて、水道事業者間の認識を深め、機運を更に醸成し、地域の実情やニーズに応じた広域連携の実現に向けて、県として協議・調整等を図るなど、必要な支援を行うこととしている。
二木
広域連携に向けては、水道事業者の当事者だけでは調整も難しいと思うので、県の方でもしっかり調整して進めていただきたい。